高校生の子どもがアルバイトを始めたいと言ってきたとき、親や保護者として求められるのが「アルバイト許可証」です。
しかし、いざ書こうとすると「どんな内容を書けばいいの?」「書き方がわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、
- 親や保護者が書くアルバイト許可証の具体的な例文
- 高校生のアルバイト許可証が必要な理由
- アルバイト許可願の書き方のポイント
について詳しく解説しますね。

テンプレートとして使える例文もあるので、時間がない方にも役立つ内容ですよ。
アルバイト許可証を親・保護者が書く例文


アルバイト許可証は、親や保護者が「子どもがアルバイトすることに同意している」と示すための書類です。
未成年である高校生は、まだ社会経験も浅く、働く上でのリスクや責任を十分に理解できていません。
そんな中で、親や保護者がきちんと同意しているという証明があれば、学校もアルバイト先も安心ですよね。



また、何かあったときの連絡先としても役立ちます。
以下では、よくある理由別に使える例文を紹介しますね。
学費貯金(進学や留学など)を理由とした例文
子どもの将来に向けた自発的な行動を尊重し、学費の準備という目的のためにアルバイトを許可する例文です。
娘◯◯は、将来の進学に向けて学費を自分で少しずつ貯めたいという目標を持ち、アルバイトを希望しています。
自身の夢や目標のために努力したいという意志を尊重し、保護者としてアルバイトを許可することにいたしました。
学校生活や学業に支障が出ないよう、働く時間や内容について家庭でも確認し、責任をもって見守ってまいります。
部活動の費用を理由とした例文
部活動を続けるために、必要な費用を自分で負担したいという子どもの責任感を尊重し、アルバイトを許可する例文です。
「息子〇〇は、所属する部活動において大会出場や遠征などの機会が増えており、その費用の一部を自分で負担したいという希望を持っています。
本人は部活動に真剣に取り組んでおり、その責任感を尊重し、保護者としてアルバイトを許可いたします。
今後も学業・部活動・アルバイトのバランスを保てるよう家庭でもサポートし、安全な環境で働けるように配慮いたします。
母子家庭など家庭の経済状況を理由とした例文
家庭の状況をふまえて、本人の負担意識や自立心を尊重し、必要な範囲でアルバイトを許可する例文です。
我が家は母子家庭であり、家庭の経済状況を考慮したうえで、娘◯◯本人が自分の学用品や部活動費の一部を自ら賄いたいという希望を持っております。
本人なりに家計を支える意識が芽生えており、責任をもってアルバイトに取り組みたいと強く願っております。
保護者としても、本人の意志を尊重しつつ、生活や学業に無理がないことを条件に、アルバイトを許可いたします。
働く中で得る経験も、将来への糧となるよう、家庭でもしっかりとサポートしてまいります。
社会経験を積むことを理由とした例文
社会との関わりを通じて成長を促す機会ととらえ、経験の場としてアルバイトを許可する例文です。
息子◯◯は社会経験を積みたいという強い希望を持ち、アルバイトを通じて責任感やコミュニケーション力を養いたいと考えております。
このような本人の前向きな姿勢を受け止め、社会と関わる貴重な機会になると判断し、学業に支障が出ない範囲でアルバイトを許可することにいたしました。
なお、保護者としても勤務内容や時間帯などには十分注意を払いつつ、責任をもって見守ってまいります。
将来子どもが働きたい職業のスキルを習得することを理由とした例文
将来の進路や職業への準備として取り組みたいという本人の自立心や主体性を尊重するために、アルバイトを許可する例文です。
娘◯◯は、将来自分が進みたい分野での仕事に対して強い関心を持っており、早い段階から現場を体験することで、進路への理解を深めたいと希望しております。
今回のアルバイト先も本人の興味のある分野であり、働く中で必要な姿勢やスキルを体感する良い機会になると考えております。
保護者としても、職業意識を高める学びの場として前向きに捉え、学業に支障がないことを前提にアルバイトを許可いたします。
勤務時間や通勤経路の安全にも配慮しながら、本人の経験を支えてまいります。
お金の大切さを学び、金銭感覚を養うことを理由とした例文
金銭感覚を身につけたいという子どもの自立を養う前向きな動機として、アルバイトを許可する例文です。
息子◯◯は、金銭の価値を実感し、自分でお金を管理できる力を身につけるため、アルバイトをしたいという希望を持っております。
日常生活の中で必要な支出や目標のための貯金についても自ら考えるようになり、実際に働いて得た収入を通して、責任あるお金の使い方を学びたいとのことです。
保護者としても、金銭感覚を育てる良い機会と捉え、学業を優先としながらアルバイトを経験させることに同意いたします。
保護者の視点からしっかりとその意図を伝えることで、許可証の内容にも一貫性と納得感が生まれますよ。
高校生のアルバイト許可証はなぜ必要?その理由とは


アルバイト許可証は、学業や生活への影響を防ぎ、安全、安心に働けるようにするためのものです。
高校生はまだ学生であり未成年。
学校側は…
- ちゃんと勉強と両立できるか
- 危ない仕事をしていないか
- 親や保護者が分かっているか
などを確認したいのです。
アルバイトが原因で体調を崩したり、学校を休みがちになったりしては本末転倒ですよね。
ここでは高校生のアルバイト許可証が必要な理由を、4つに分けてそれぞれ詳しく説明します。
- 学業への影響防止のため
- 労働環境を守るため
- 保護者の同意を確認するため
- 高校の風紀を守るため



アルバイト許可証が必要な理由をしっかり理解し、許可証の例文をうまく活用しましょう。
学業への影響防止のため
しかし、アルバイトに夢中になりすぎてしまうと、成績の低下や生活リズムの乱れにつながる可能性も。
親がしっかり内容を確認し、許可願に
学業を優先し、テスト期間中はアルバイトを控えることを条件に許可します。
といった一文を盛り込むと、学校側も安心して許可しやすくなりますし、バイト先も配慮してくれますよ。
アルバイトを通じて得られる経験は貴重ですが、まずは学業をしっかりと支える姿勢が大切です。
労働環境を守るため
高校生は未成年なので、法律によって働ける時間帯や仕事内容が厳しく制限されているんです。
未成年のアルバイトに関する主な労働基準法の制限事項
- 深夜労働禁止(60条)
- 22時~翌5時の間は、18歳未満の労働は禁止されています。
- 1日の労働時間と週の労働時間の制限(32条)
- 1日 8時間以内、1週間 40時間以内
- 危険・有害業務の制限(62条)
- 工事現場・危険な機械操作・有害な薬品を扱う作業はNG
しかし、現場ではそれが十分に守られていないケースがあります。
親や保護者の許可や確認がないまま働かされると、労働条件が過酷になってしまう可能性も。
保護者の同意を確認するため
未成年が契約行為を行うには、基本的に保護者の同意が必要不可欠。
労働条件や校則違反など、トラブルが起きた際に「親が知らなかった」では済まされない場面もありますよ。
アルバイト許可証を提出することで…
- 子ども
- 保護者
- バイト先
の三者の信頼関係が築けます。



ある高校生が親に内緒で深夜にバイトを始めた結果、体調を崩して家庭で問題に。
高校の風紀を守るため
高校は学業に集中する場であり、制服姿でのアルバイトや深夜の勤務などが、学校全体のイメージや生徒の行動に影響を及ぼすことがあるんです。
そのため、親や保護者が内容を把握したうえで許可証を提出することで、適切なアルバイトかどうかを学校と共有できますよ。
アルバイトを通じて学べることは多い一方で、学校生活にふさわしい行動をとる意識も大切です。
アルバイト許可願の書き方のポイント


アルバイト許可願の書き方のポイントは、学校やアルバイト先が安心できるよう必要な情報をしっかり盛り込むことです。
ここでは、親や保護者としておさえておきたい書き方のポイントを4つ紹介します。
- アルバイトの目的理由を具体的に
- アルバイトの期間・条件を書く
- 学業との両立を強調する
- 保護者の連絡先・署名を忘れずに
理由別に使える例文を参考にして、これらのポイントをおさえたアルバイト許可願を作成しましょう。
アルバイトの目的理由を具体的に
目的がはっきりしていないと、学校やバイト先から「本当に必要なのか?」と疑問を持たれてしまうことがあります。
- 進学資金
- 部活動の費用
- 社会経験
など明確な動機があれば、周囲の理解も得やすくなりますよ。



子ども自身の言葉を交えて理由を書くと、より説得力が増すでしょう。
アルバイトの期間・条件を書く
働く期間や条件があいまいだと、長時間労働や学業への悪影響につながる可能性があります。
- 週2回、17時〜20時まで
- 試験期間はお休み予定
- 夏休み期間中のみの短期勤務を希望
など期間と条件を明記しておくと計画的に働ける印象を与えられますよ。
保護者があらかじめ条件を把握していることが分かると、学校や職場も安心です。
学業との両立を強調する
学校生活に支障をきたすような働き方は、子どもの将来にとってマイナス。
- テスト期間中は勤務を休む予定です。
- 平日は勉強を優先し、土日のみ勤務します。
といった文言を添えると、学業重視の姿勢が伝わります。



「勉強が第一」という前提のうえで働くことを明記して、学校やバイト先の理解を得ましょう。
保護者の連絡先・署名を忘れずに
万が一のトラブルや緊急時に、すぐに保護者へ連絡が取れるようにしておくことはとても大切です。
同意の意思は短く明確に示し、氏名、連絡先、署名欄を設け、保護者が責任をもって記入しましょう。
連絡先と署名は、信頼関係を築くための基本項目。
記入漏れがないよう注意しましょう。



署名は、保護者が同意している証拠にもなりますよ。
アルバイト許可証を親・保護者が書く例文や書き方まとめ
アルバイト許可証は、親や保護者が子どもの成長を支える大切な一歩。
高校生が安心してアルバイトに取り組むためには、学校やバイト先に「保護者がきちんと同意しています」ということを伝えることが必要です。
また、目的や条件、親や保護者の情報などを明確にしておくことで、トラブルを防ぎ、子どもが安心して働ける環境を整えることができます。
本記事で紹介した例文を参考に書き方のポイントをおさえれば、忙しい親や保護者の方でも短時間でしっかりとしたアルバイト許可願を作成できますよ。