「アヒージョを作ろうと思ったけど、オリーブオイルが足りない」と困ったことはありませんか。
オリーブオイルの代用油は色々あって、身近なものでも工夫次第で十分美味しく作れるんです。
代用油の種類によって風味が変わるので、それぞれの特徴を知っておくと安心ですよ。
この記事では
- オリーブオイルの代用油の特徴
- 代用油で美味しく作るコツ
- 代用油で作るときの注意点
をご紹介しますね。
アヒージョにオリーブオイルを使う理由

アヒージョといえば、たっぷりのオリーブオイルで食材を煮るスペインの定番料理。
その風味豊かな仕上がりを支えているのが、まさにオリーブオイルの存在なんです。
なぜアヒージョにオリーブオイルが使われるの?
一番の理由は、オリーブオイルの香りと風味が食材を引き立ててくれるので、料理全体に深みのある味わいになるから。

にんにくや唐辛子、魚介類などと相性抜群ですよ。
油そのものにコクがあるので、シンプルな素材だけでも満足感たっぷり。
また、オリーブオイルは加熱に強く、酸化しにくい性質もあるんですよ。
さらに、オリーブオイルに含まれるオレイン酸やポリフェノールが健康志向の人に注目されています。
だからこそ、本場スペインでもアヒージョにオリーブオイルが使われ続けているんです。
ただし、家に常備していなかったり、切らしていたりすることもありますよね。



そんな時に代用できる油があると安心ですね。
アヒージョのオリーブオイルの代用に使える油と味・風味の違い


オリーブオイルがなくても、アヒージョは作れます。
しかし、代用する油によって風味や仕上がりに違いが出るので、特徴を知っておく事が大切ですよ。
ここでは、代用可能な油の
- メリットとデメリット
- アヒージョとしての仕上がりの違い
をご紹介します。



栄養士の視点から、健康の視点もプラスして解説しますね。
サラダ油
アヒージョに使う場合も、調理しやすく焦げにくいのがメリット。
どの家にもある手軽な油で、コスパ重視の方にもおすすめです。
オイルの香りを楽しみたい人には物足りなさを感じるかもしれません。
また、オリーブ油に比べて酸化しやすいため、保存するときや再加熱する際は注意しましょう。
ひまわり油
料理の風味を邪魔しないため、どんな食材や料理でも相性が良いです。
また、ビタミンEが豊富なので、抗酸化作用やアンチエイジング効果が期待できるのは嬉しいですよね。
スーパーなどで安価に購入でき、コスパ面でも優れていますよ。
また、一般的なひまわり油ではリノール酸が多く、過剰摂取すると炎症やアレルギー症状が悪化するケースも。
気になる場合は、オレイン酸の多い物「ハイオレイック種」を選ぶとリスクを抑えられますよ。
コーン油
香ばしい風味があって、にんにくや魚介類、きのこなどの素材の味をしっかり引き立ててくれるので、アヒージョにぴったり。
オリーブオイルの風味が強すぎると感じる方にも向いていますよ。
サラダ油と同様に、安価で大容量でも手に入りやすく、コスパ面も嬉しいですよね。
ただ、リノール酸が多く含まれているので、たくさん取りすぎることで炎症やアレルギー症状悪化のリスクも。
また、オリーブ油に比べて酸化しやすいため、保存するときや再加熱する際は注意しましょう。
米油
また、食材に油が残りにくいので、さっぱりとした仕上がりに。
酸化しにくく、アヒージョのような高温調理にも向いています。
栄養面では、ビタミンEを含み、コレステロール低下作用や抗酸化作用が期待できますよ。
ただ、オリーブオイルのような香りやコクを楽しみたい場合には、不向きかもしれません。
価格は、オリーブオイルよりは安いですが、他の植物性油と比べると少し高めです。
ごま油
料理全体に深みとコクが加わり、特に鶏肉やきのこ類と相性が良いです。
手に入りやすく、コスパ面ではオリーブオイルより優れていますよ。
栄養面では、ビタミンEなどの抗酸化成分が含まれているので健康を気遣う人には嬉しいですよね。
しかし、高温調理で長時間加熱する場合は酸化しやすい性質があるため、注意しましょう。
また、ごま油は香りや風味が強いので、アヒージョ本来の風味とは異なってしまい、好みが分かれます。



クセのない油で作り、仕上げに風味付けに少しごま油を加えるのもおすすめですよ。
グレープシードオイル
高温で調理すると酸化反応を起こしやすいため、低温での調理に向いています。
栄養面では、ビタミンEを含み、コレステロール低下作用や抗酸化作用が期待できますよ。
しかし、リノール酸を多く含むので、取りすぎると炎症やアレルギー悪化の健康リスクも。
また、酸化しやすいため再加熱を避け、早めに食べ切りましょう。
価格は、オリーブオイルとだいたい同じくらいで手に入りますよ。
アボカドオイル
バターのような滑らかさとクリーミーな風味があり、アヒージョに使うと料理に深みをプラスできるんです。
栄養面としてオレイン酸やビタミンA、B6などが多く含まれているので、生活習慣病の予防や美肌効果も。
ただし、オリーブオイル特有の香りや味わいとは違うので、好き嫌いが分かれるところ。
また、一般的なスーパーでは取り扱いが少ないため手に入りにくい上、他の油より値段も高めです。



家の近所のスーパーにも見当たりませんでした。
アヒージョをオリーブオイルの代用品で美味しく作るコツ


オリーブオイルがなくても、ちょっとした工夫で風味豊かなアヒージョは楽しめます。
ただ、代用油によって香りやコクが変わるので、コツを知っておくと仕上がりがぐっと美味しくなりますよ。
ここでは、以下のポイントについて詳しく紹介していきますね。
- 加熱のポイントを押さえる
- にんにくと唐辛子の火入れ時間を長めにする
- にんにくと唐辛子を効かせる
- 食材の相性を考える
- ハーブやスパイスで香りを追加する



ひと手間でぐっと本格的な味に近づきますよ。
加熱のポイントを押さえる
特に代用油で作る場合は、オリーブオイルと風味や性質が違うので、加熱の仕方はひと工夫が必要。
基本は弱火でじっくり。
にんにくと唐辛子を焦がさずに、ゆっくりと香りを引き出すことがポイントです。
代用油の場合、オリーブオイルほど香りが強くないので、弱火でじんわりと香味油を作る意識が大切なんです。
香りが立ってきたところに食材を投入することで、具材にもしっかり旨味が染み込み、コクのあるアヒージョになりますよ。
にんにくと唐辛子の火入れ時間を長めにする
具体的には
- 冷たい油からにんにくと唐辛子を入れる
- 弱火で10~15分程度じっくり加熱する
- 泡立ちが穏やかになり、にんにくが淡い黄金色になるまで根気よく待つ
この方法で香りの少ない油でも、にんにくと唐辛子の風味をしっかりと油に移せますよ。
ただし、にんにくが焦げると苦味の原因になるので、色づき具合はしっかり観察してくださいね。
にんにくと唐辛子を効かせる
にんにくは芯を取ることで苦みを防ぎ、オイルにまろやかな香りを移せます。
油の香りが弱い分、にんにくの量を多めにするのもおすすめ。
みじん切りや潰して使うなど切り方を変えることで、しっかりと香りがしますよ。
スライスにすると、食感も楽しめますよね。
唐辛子は種を取って輪切りやそのまま入れ、辛味と風味を油に移します。
ハーブやスパイスで香りを追加する
何か物足りないと感じたら、使う代用油の個性に合わせてハーブやスパイスを選んでみましょう。





私はこれを使ってアヒージョを作ってみましたが、一気に本格的な味に早変わりしましたよ。
ハーブやスパイスを使う際のポイントを以下にまとめたので参考にしてみてくださいね。
- 加熱のタイミング
- フレッシュハーブは油が温まってにんにくの香りがたった後に加えると、焦げずに香りが移りやすい。
- 乾燥ハーブやスパイスは、にんにくや唐辛子と一緒に早めに加えてもOK。
- 量と種類の調整
- 油の香りが弱い分、ハーブやスパイスの量は多めでも良いが、入れすぎると主張が強くなりすぎるので少量ずつ加えて好みの香りに調整。
- オイルとの相性を考える
- ごま油を使う場合は、青じそやみょうがなどの和風ハーブが合う。
- グレープシードオイルや米油には洋風ハーブが合う。
- 仕上げの香り付けも有効
- 加熱後、仕上げに生のハーブやスパイスを散らすことで、さらに香りが立つ。
加熱のタイミングと量を調整すると、オリーブオイルの代用油でも、ぐっと香り豊かなアヒージョに仕上がりますよ。
食材の相性を考える
油の風味が控えめな場合は、にんにく、唐辛子の香りが主役になるので、食材そのものの持ち味を活かす組み合わせがおすすめ。
香りやクセが強い油は、和風・中華・エスニック風の具材と合わせるとパンチがきいて個性が引き立ちますよ。
代用油 | おすすめの食材 |
コーン油 | エビ・キノコ・魚介・野菜など幅広い食材と相性抜群 |
サラダ油 | クセがほとんどなく、どんな食材ともバランスよく合う |
グレープシードオイル | 素材そのものの風味を楽しみたいときや、魚介・野菜など繊細な食材とよく合う |
米油 | 和風の食材とも相性抜群 |
アボカドオイル | 肉やキノコなどコクのある食材と高級感のある仕上がりに |
ごま油 | エスニック風や中華風の具材と相性が良い |



オリーブオイルのように独特の香りがないものは色んな食材に合わせやすいですね。
アヒージョをオリーブオイル以外の油で代用する時の注意点


オリーブオイルがなくてもアヒージョは楽しめます。
しかし、代用油を使う時は、ちょっとしたコツをおさえておきましょう。
ここでは、代用するときの注意点をご紹介しますね。
加熱温度に注意
油によって煙が出始める温度が違って、それを超えると味も風味もガラッと変わってしまうんですよ。
例えば、コーン油や米油は高温にも強いので扱いやすいのが特徴。
対して、グレープシードオイルは発煙点が低いので、高温で使う場合は要注意ですよ。
また、ごま油やアボカドオイルのように香りを楽しむ油は、高温で加熱しすぎると風味が飛んでしまうんです。
油が煙を出すほど熱くなってしまうと、酸化が進んで苦みや嫌な臭いが出てきてしまうことも。
アヒージョはオイルの美味しさを味わう料理なので、ここを失敗すると美味しさが台なしになってしまいます。
火にかけている間は、必ず油の様子を確認しながら調理するのがポイントですよ。



特に、IH調理器を使っていると、温度管理は楽だけれど熱くなりすぎていることもあるので、注意してくださいね。
保存方法に注意
オリーブオイルは酸化しにくいという特徴があるのですが、代用油の種類によっては、空気や光、熱に反応しやすく、時間がたつと風味が変わってしまう場合も。
食べる時は、冷たいままだと風味を感じにくいため、常温に戻してから低温で温め直すとことで、味わいや香りがよみがえってきます。
保存は2~3日を目安に。



作り置きも便利だけど、できるだけ早めに食べきるのが、一番美味しく食べるコツですよ。
バターやマーガリンは避ける
というのも、これらは高温に弱くて焦げやすいんです。
それに、水分や乳成分が含まれているので、油だけで煮るアヒージョのような料理にはちょっと使いにくいんですね。
焦げ付きやすかったり、食材にうまく火が入らなかったりと、思ったように仕上がらないこともありますよ。
最初から代用油としてメインで使うのは避けておきましょう。
オリーブオイルの代用品で作るアヒージョのレシピ


オリーブオイルの代用油でも美味しく作れるアヒージョのレシピを3つ紹介します。
どれも手軽で美味しく作れるので、是非作ってみてくださいね。
サラダ油を使った「えびときのこのアヒージョ」


材料(1~2人前)
- えび:6匹
- マッシュルーム:3つ
- エリンギ:1本
- ブロッコリー:適量
- にんにく:1かけ
- サラダ油:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩:少々
- 好みで、唐辛子やハーブ類
作り方
- エビは解凍して水気をふいておく。
- マッシュルームは半分に、エリンギは一口大に切る。
- 鍋にみじん切りしたにんにくとサラダ油、オリーブ油、塩、好みのハーブを入れて火にかけ、にんにくがきつね色になるまで弱火で加熱する。
- にんにくの香りがしてきたら、具材を入れ、蓋をしてときどきかき混ぜながら5分ほど加熱する。
- 塩、コショウで味を整える。



クセのないサラダ油に、少しオリーブオイルをブレンドすることで、香りが増しぐっと美味しくなりますよ。
ごま油を使った「鶏肉・白ネギ・キノコの和風アヒージョ」


材料(1~2人分)
- 鶏肉:1/2枚
- 白ネギ:1本
- しめじ:100g
- にんにく:2かけ
- サラダ油:大さじ3
- ごま油:大さじ1
- 塩:少々
作り方
- 鶏肉は一口大に切って、塩、コショウする。
- 白ネギはぶつ切り、しめじは小房に分ける。
- 鍋にみじん切りしたにんにくとサラダ油、ごま油、塩を入れて火にかけ、にんにくがきつね色になるまで弱火で加熱する。
- にんにくの香りがしてきたら、具材を入れ、蓋をしてときどきかき混ぜながら5分ほど加熱する。
- 塩で味を整える。



サラダ油とブレンドすることでくどくなりすぎず、ごま油の味もしっかりして、いつもと違ったアヒージョの味を楽しめますよ。
米油を使った「サバ缶とプチトマトのアヒージョ」


材料(1~2人分)
- 鯖の水煮缶:1缶
- プチトマト:6個
- 好みの野菜やきのこ:100g程度
- にんにく:2かけ
- 米油:50ml
- アヒージョの素:1パック
作り方
- プチトマトは半分に切る。
- 鍋にみじん切りしたにんにくと米油、アヒージョの素を入れて火にかけ、にんにくがきつね色になるまで弱火で加熱する。
- にんにくの香りがしてきたら、プチトマトと好みの野菜やきのこ、サバの水煮缶を汁ごと入れ、蓋をしてときどきかき混ぜながら5分ほど加熱する。



鯖の旨味がオイルに移って、クセのない米油でも満足できる味になりますよ。
アヒージョのオリーブオイルの代用に関するよくある質問


アヒージョを作る際、使う油でちょっとした疑問を感じることがありますよね。
ここでは
- オリーブオイルと代用油を混ぜて使ってもよいのか。
- そもそもオリーブオイルはなんでもよいのか。
といったよくある悩みに答えますよ。
オリーブオイルが足りないときにサラダ油と混ぜるのはあり?
サラダ油はクセがなくてどんな料理にも馴染みやすいので、オリーブオイルと合わせても違和感なしで使えます。
「オリーブオイルってちょっと独特な風味がして苦手だな」と感じる人も食べやすくなりますよ。
ただ、そのままだと香りが少し物足りなく感じる人もいるでしょう。
その場合はにんにくをじっくり炒めて香りを出したり、ハーブを加えるとぐっと本格的な仕上がりになりますよ。



「全部オリーブオイルでなくても美味しくできるんだ」と感じるかもしれませんね。
アヒージョのオリーブオイルはなんでもいい?
アヒージョに使うオリーブオイルは、これでなければダメだという決まりはありません。
ただ、どのオイルを使うかで、風味や仕上がりに差が出てくるので、選び方にはちょっとしたコツがあるんです。
まず、よくおすすめされるのがエクストラバージンオリーブオイル。
香りやコクがしっかりしていて、パンにつけて食べるとそのままでも十分美味しいですよね。
発煙点が低めなので、火加減が強すぎると香りが飛んだり、風味が変わってしまうことも。
香りを活かすには、弱火から中火でゆっくりと加熱することがポイントですよ。
一方でピュアオリーブオイルは、クセがなく香りも控えめ。
エクストラバージンオリーブオイルより価格も手ごろなので、たっぷり使いたい時にもぴったり。
オリーブの香りもそこまで強くないので、食材そのものの風味を楽しみたい場合におすすめです。
こうすると風味がひきたちワンランク上の味わいになりますよ。



オイルの香りも十分楽しめますね。
アヒージョのオリーブオイルの代用に使える油まとめ
アヒージョといえばオリーブオイル、というイメージが強いですが、実は他の油でも十分美味しく作れるんです。
代用油の特徴をうまく活かすのが美味しさの秘訣ですよ。
油の種類 | メリット | デメリット |
サラダ油 | 安価・手軽・素材の味活かせる | 風味が弱い・酸化しやすい |
ひまわり油 | 加熱に強い・酸化安定性が高い・安価 | 風味が弱い・一部は酸化しやすいものもある |
コーン油 | 高温調理に最適・安価・香ばしい香り | オリーブオイル特有のコクや香りは出ない・酸化しやすい |
米油 | 加熱に強い・酸化しにくい・健康的 | 独特の香りやコクは弱い |
ごま油 | 独特の香りとコク・酸化しにくい | 風味が強すぎる・高温加熱はやや不向き |
グレープシードオイル | 素材を引き立てる・軽い仕上がり | 酸化しやすい・やや高価 |
アボカドオイル | 高温調理に強い・酸化しにくい・深みのある風味 | 価格が高い・独特の風味が苦手な人も |
代用油でも、ちょっとした工夫を加えるだけで、オリーブオイルがなくてもアヒージョらしい味わいが楽しめます。



それぞれの油の特性を活かして、仕上げに使ったりブレンドすることもおすすめですよ。
- 焦がさないよう弱火でにんにくと唐辛子の香りをしっかり引き出す
- にんにくと唐辛子を多めに効かせる
- 使う油と食材やハーブとの相性を考える
ポイントに気をつければ、きっと美味しく作れるはずです。
気軽に色んな油で試してみて、自分好みのアレンジを見つけてみるのも楽しいですよ。